甘くてちょっとすっぱい恋  それは何かに似ていた




またいちごオレ飲んでるのかよー」
「だっていちご大好きなんだもん」
「・・・・そんなに好きか?」
「うん大好きだよ」

「ねぇ、もしだよ、彼氏いたらいちごとどっちを大切にする?」
「いないもん」
「だからもしって言ってるじゃん」
「・・・・・いないからわかんない」
「じゃあ今好きな人とどっちが好き?」
「・・・・・わかんない」
「ってことは好きな人いるんだ」
「・・そうなんやー初耳や」
「侑士!!!盗み聞きすんなよな!!!」
「んで?誰なん?」
「聞いちゃだめ!!!!」
「何で?」
「だって此処で好きな人言えるって事は
  俺たちじゃないって事だろ?そんなの聞きたくない」


「いやそれはそうだけど・・大声でいいすぎやで?」
「え?」
「みんなにが好きだーって叫んでるみたいなもんやで?」
「・・・・あ・・・(////)」


「あ、うん、そういうことです」
「・・・・え?」
「俺、の事好きだから」
「えっ(////)」
「ごめん返事あしたでお願いします。」
「え?うん」



.....................掃除「屋上」


「屋上掃除って2人だもんなー
しかも今日はもう一人休みだし・・
一人で出来るわけ無いじゃんもう先生のアホ」

はぁこの際、ここで座ってサボろう。
「そっかーがっくんもうちの事好きだったんだ・・」
「両思いじゃん・・」
「うん、そうなんだよね・・・って・・・・あジロちゃん」


.....................教室

「やっぱ返事早く聞きたいなぁ・・」
「聞いてくればええやんってか何でさっき聞かへんかったん?」
「・・・うるさい!!・・あいつ掃除何処だっけ?」
「・・・・さぁ?」


.....................屋上

「両思い・・いいなー」
「え?ジロちゃん好きな子いるの?」
「うんいるよ!!!」
「誰誰?どんな子?可愛い?」
「うん、かわE!!でちょっと鈍くて、でねっ、何か守ってあげたい感じ!!!」
「へーきっとその子もジロちゃんの事好きだよ」
「違ったの!!!!」
「そっか・・」
「で、誰なのー?」


.....................屋上の扉の前。

「あ、何だ屋上掃除だったのか」
あれ?ジローがいる。

「だよ」
「え?」
「が好きなの!!!」
「え?私?」
「うん、でも、両思いでよかったー」
そう聞こえたような気がした。
いや、そう聞こえた。
俺は、フラれるのが怖くて走って逃げた。



.....................屋上

「なんで両思いでよかったの?」
「だって幸せそうだC」
「あはは、うんそうだね今凄い幸せ。」
「俺はそれだけで嬉しいから。」
「ありがとう・・・。ごめんね。」
「ううん、幸せになってね」
「うん!!!」
「ありがと!!ジロちゃん大好きだよ!!」
「ありがとう」
「私、やっぱり今から言ってくるよ!!」
「うん、頑張ってね!!」
「うん!!!!」


.....................教室

「岳人、どうやった?」
「・・・・」
「フラれたん?」
「・・・・ちげーよ・・でもそうかもな」
「・・・・・?」
「がっくーーーーーーーん!!!!」

私は勢いよく飛びつく。いつもとはまさに逆の状態だ。

「・・・・・・何?」
「返事・・してい?」
「・・・あぁ・・そうだな・・・どうせフラれるんだから」
「・・・え?」
「どーぞ」
「ここでいいの・・??」
「うんきっぱりとどうぞ」
「うちね・・がっくん好きだよ!!!」
「え?」
「ずっとずっと好きだった」
「だ・・・だってさっき、ジローと・・」

「えっ・・・どこから聞いてた?」
「どこからって言うかジローの告白と"両思いで良かった"くらい」
「あはは」
「何だよっ」
「ジロちゃんは「うちの事好きだけど・・
  両思いになれてよかったね岳人と幸せにな」ってって言ってくれたの!!!
  ・・・・・・・うちはずっとがっくんが好きだったよ」









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