初めて好きになった人と初めて付き合えて。
本当に本当に幸せだった。


そしてこの後学校を抜け出して。
喫茶にいってパフェを食べる事にした。



「何食う?」
「んーと苺パフェ」
「やっぱり?笑」
「うんっ」
「苺パフェか・・俺も食べてみよっかなー・・」
「苺パフェ二つください」
「かしこまりました」

「えっ!!!がっくんが?!嘘!!!」
「・・・意外?」
「いや全然!!!凄い似合ってて感激した」
「それ嬉しくないから」
「そうなの?あはは」




「おまたせしました」

「わあ・・美味しそう・・」
「頂きます。」

照れくさくて何も話せなかったから。
急いでパフェを食べてみた。

「え?がっくんもう終わったの?早い〜」
「が遅いだけだろー」
「味わって食べてるのに・・」
「あはは」

「わーん・・早く食べ終わってがっくんの
           いちご食べるところじっくり見ようと思ってたのに・・」
「・・・・早く食べてて良かった(苦笑)」
「いちごあと一個しかないやー・・・」

「・・・・!!・・それ俺にちょうだい?」
「いくら食べてるとこ見たくても嫌だー
            って・・あー食べたー返してよー」
「・・・・(ニコ)うん分かった半分返してあげる」

と言ってがっくんは私に半分口移しでいちごをくれた。

「・・・・・(////)」
「・・・・・・(////)」

「でもさ,こうしたらいちごも食べれて
   俺の食べてるとこもみれたっしょ?一石二鳥じゃん」

「・・・・・そっか?得した・・・・??」
「・・・・・あははは」
「・・・・・・・何???」
「・・いや,可愛いなと思って」



「あっ!!聞きたい事があった!!」
「何?」
「俺といちごどっちがすきなの?」
「両方(即答)」
「・・・・・・(むッ)」
「だって,がっくんはいちごなんだもん」
「え?」
「がっくん=いちご」
「何それ,嫌な方程式・・・」

「いちごはがっくんだから好きだったの」
「・・ごめん理解できない・・・・笑」
「だからうちがいちご大好きって言ってたのは遠回しの告白って事。」
「じゃあ俺毎日好きって言われてたんだ?(嬉」
「あ,いちごって嫌だった?」
「あはは,んなことない,すげえ嬉しい」

「・・・・・良かった私の中ではがっくんはいちごだもん」
「俺のなかでもはいちごだぜ?」
「あはは,だよね うち毎日食べてるもんね〜笑」

「・・・・・(////)」
「・・・・・・?」
「大好き!!!!」
「うちもいちご大好き。」
「何それ」
「だからいちご(がっくん)だよ」
「やっぱり嫌だー」
「あはは」


「がっくん好きだよ?」
「おれも大好きだよ」


「「 あははは 」」



「そろそろ出よっか」
「うん 美味しかったー」
「美味しかったよー」
「帰ろっか?」


「・・・・もうちょっとだけ一緒にいたい」
「バーカ明日も学校で会えるだろ?
            送ってってやるから帰ろうぜ?」


「・・・・うん・・でも良かった・・・・」
「・・・・・・ん?」
「・・・・あ、ううん!!何でもないんだ。」

「ばいばい?」
「ばいばい」


「ばいばい・・・」

「早く部屋入れよ,風邪引くぞ?」
「うん,今日は楽しかった。ありがとう。」
「うん楽しかった」
「もっともっと遊びたかった・・ばいばい」
「・・・・・?ばいばい,また明日。」





また明日のはずだった。

でもとはこの夜の会話で最後になった。

引越しなんて俺は聞いてない。

どうして言ってくれなかったんだろう。

きっと調べればすぐに連絡先なんて見つかった。

でも、「もう会いたくない」

そう言われる事が怖くて。

何も連絡もとらないまま、

この恋は終わった。





春だった。




いちごの季節になると思い出す。

勇気の無かった俺と、

甘酸っぱい記憶。











Fin



-------------------------------- ご感想フォーム 名前 一言 -------------------------------- いちごってテーマのものを描きたかったんです。はじめは。 なんて言うか青春・・の恋愛っていうか。ピュア的なものだなぁって。 春って色々な記憶とか思い出とか。ありますよね。出会いとか別れとか。 そういうの全部大切にしたいって、麻は思うわけですよ。 まあまあ結構お気に入りの品。「切ない」と読者さんからは結構人気でした。