あれから何日かたった。 何もなかったのかの様に全ては元に戻っていた。 でも俺は分かってる。あいつは家に帰って一人で泣いてるんだ・・。 一人しかいない家で、一人ぼっちで。 我慢できなくなって、泣いたのが。 俺の前だったってことが凄く嬉しかった。 その後侑士と付き合い始めたと聞いた。 俺たち三人で話す事は少しずつ減っていった。 そしてその日の放課後。 えっと。侑士と帰る約束してたよね。うん。 あれ・・どこいっちゃったんだろう。 まいいや教室でもうちょっと待ってよう。 ---廊下--- 「あ景吾!!何か久々やな。 なーしらん?」 「さっき放送で職員室呼ばれてたのなら聞いてたぜ。」 「そっかまあ行ってみるわ」 ---教室--- 侑士遅いなぁ。 つまんない誰もいないし。 「・・・あ゙?お前職員室行ったんじゃねぇの?」 「ああ,侑士が来てから行こうと思って」 「・・ふーん」 「・・・・何?」 「・・でも・・・」 「久しぶりだな・・」 「・・だねー・・・」 「話したいことあったしちょうどいい」 「・・・・ん何?」 そう言うと景吾はいきなり私を抱き寄せた。 え?? ・・・どうなってんの・・混乱して頭がクラクラする。 ---職員室--- 「センセー遅いねんはまだ来ぃひんの・・?」 「先生に言われてもな。」 「もっかい放送掛けてやー」 「後でな。」 「センセー酷い。」 「酷くて結構。」 「アカン、早よー会いたなってきた。禁断症状が。」 「じゃあ探してき。」 「・・・・・・はい」 とりあえず、教室戻ってみるか。 って誰か抱き合ってるやん・・もう迷惑やな。目の毒や。 ん?あれって・・? なんでが誰かと抱き合ってんの? 告白現場?はたまた浮気?はないか。 俺、存在自体だめっすか?(そんな事言ってない) ここは彼氏としてビシッと・・・言ったほうがいいのか? うーんでしゃばりすぎか。でもやっぱり・・でも抱き合ってんで? ずるいやん(そういう問題?) てか俺アホだーーーーーー 「,好きだ・・・・」 ・・・・聞きなれた声。もう見当はついてる。 聞きたくない。でも嫌でも耳に入ってくる。 この場から逃げてしまいたい。 「・・・・え・・・」 「好きだった・・・ずっと」 景吾・・・・ 「俺のこと少しでも考えとけよ」 「えっ、で、でも・・・」 俺はここ1年間ずっとを思ってた。 なんで途中からこんなやつに持っていかれんとあかんねん。 「待って!!」 「あ?」 「・・でも・・私付き合ってる人いるから・・ごめん・・・グスッ・・」 「知ってたよ・・じゃ仲良くな」 何であたしこんなに泣いてるの? そんなにつらい事?あたしが好きなのは侑士・・・。 「・・じゃな」 ・・ん?こっちくるやん。 とりあえず俺はちょうど廊下にあったロッカーの中に隠れた。 どうやら此処は掃除道具入れらしい。居心地悪いねん。 見つからないかハラハラしながら。とりあえず息を止めてみた。 「(ボソッ)侑士・・だろ?・・制服の裾でてるぜ?・・悪趣味なやつ・・」 次へ |